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~女ひとりでインド・ネパール旅~

ヒマラヤトレッキング23日目 最後の難関 標高差1400mの峠越えに挑む(カリコーラ→タクシンドゥ)

2017/10/26  カリコーラ(Kharikhola)1985m→タクシンドゥ(Taksindu)2960m
 
今日は長丁場になりそうだから早めに出たかったのに、身体が痛くて起きれなかった。
疲れや痛みが翌日まで残るなんて、これが初めて。
そういえば、準備運動なんて一度もしていないのに(←こらっ!)、未だに筋肉痛にならないのは何故だろう。
 
のんびり起きて、朝食を食べて7:45に出発。
 
今日はこれでいいんだ。
3日連続で、10時間近く歩き続けているんだもの。
たまには休息も必要。
 
1時間ほど歩くと、小さな町に着いた。
ここが昨日行きたかったジュビンなのかな?
どうなんだろう。
 

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今日は、標高差1400mのタクシンドゥ峠を越えて「リングム」という町を目指す。
1400mも登り続けるって...どういう状況だろう。
 
時刻は10時少し前。
今から、登りの旅が始まろうとしている。
いつも通りならば、17時くらいまでは歩くことになる。
 
今から7時間に及ぶ「筋力トレーニング」「ダイエット」のつもりで歩くことにした。
 
そうすれば、「私は一体いつまで登り続けるのだろう」などとイライラしたりしないはず。
「辿り着く事」が目的ではなく、「7時間トレーニング」が目的なのだから。
 
このマインドコントロールは効果てきめん。
なかなか次の町「ヌンタラ」に辿り着かないにも関わらず、全く気にならない。
黙々と、足の筋肉と流れ落ちる汗に意識を向けて歩く。
トレーニング、トレーニング。
 

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そして、13:30にヌンタラに到着。
 

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町でリングムまでの時間を尋ねると、3時間と言われる。
3時間か~、つまり私の足では5時間くらいかな。
 
町の外れで再び尋ねてみると、「ゆっくり歩いて2時間」と言われる。
2時間!それも「ゆっくり歩いて」とな!
 
つまり目標の17時くらいまでトレーニングを続ければ終われそうだ。
 
2時間後、もちろん予想通りまだ着かない。
それは別に構わないのだけど、かれこれ1時間くらい誰にも会っていない。
道が合っているかくらいは、確認をしておきたいのに。
 
人の変わりにヤギの集団に出会う。
みんなこっち向いてるし!可愛すぎるっ!
 

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あまりに人の気配がなさすぎるから、道の真ん中でトイレでもしてやろうかなという気になってくる。
そうすれば、今の願い「人に出会いたい」か、トイレ中の願い「誰も来ないでくれよ」のどちらかは叶うのだ。
 
そんなくだらない事を考えていると、背後から女性僧侶が歩いてくるのが見えた。
 
「リングムはこの道で合っているか」と尋ねる。
今歩いている道は、車も通れそうな緩やかで広い道。
 
すると「リングムはこの道だ」と、歩いている方向に対して直角の山道を指す。
え~!?こっちの山道に入っていくの??
しかも今このようやく聞いたタイミングで、丁度よく??
 
どうせ地元民特融の「近道」なんだろう、真っすぐ行っても着くのだろうと疑う。
そんな事が、22日前にもあったのだ。
 
しかし、そっちはリングムじゃないと言い張る僧侶。
 
仕方がないので、信じて山道に入っていく。
リングムまでは1時間だという。
 
昨日最後に会った男の時と同じく、彼女にしがみついて歩いていく事にした。
というよりも、彼女は私よりも後ろにいるから、追い抜かれないように必死に歩く。
 
マイペースにのんびりと歩いていたのに、急に険しくなる。
呼吸が乱れて、苦しい。
だけど彼女に置いて行かれないように必死で歩く。
 
彼女は私に合わせてくれているのか、はたまた私が邪魔で追い抜けないだけなのか、傍にいてくれている。
 
山道を抜けると、先ほどと同じ広い道に出る。
しかし「こっちだ」と、また新たな山道を指す。
そんな事を、何度も繰り返す。
もう、「こっちなんだろうな」と諦めて自ら山道を選び続ける。
 
もう限界だ、先に行ってくれと思った矢先「5分休憩をしよう」と言ってくれた。
あぁ、やはり私に付き合ってくれていたのだ。
 
トレーニングやダイエットどころではなく、「修行」の様な気持ちで登る事にした。
(お供に僧侶もいることだし)
そうでも思わないと、とても1時間も耐えられそうにない。
私は今、修行僧見習いなのだ...!
 
1時間後、「タクシンドゥ」という町に着いた。
リングムは、この先「タクシンドゥ峠」を越えた先にある。
彼女いわく、40分ほどだと言う。
 
彼女の40分はね...今の修行ペースで40分という事だよね。
 
それに、明日の最終目的地「サルエリ」までは4~5時間ほどだという。
今無理してリングムを目指さなくても、明日は目的を果たせそうだ。
 
時刻は17時過ぎ。私はこの町に泊まる事にした。
 
それにしても、本当に17時に終了した。
「7時間トレーニング&ダイエット思考法」は大成功だ。
(一度もイライラしなかった...!)