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ヒマラヤトレッキング2日目 2人の救世主と、2日目にして心が折れた話(シバラヤ→バンダル)

2017/10/5  シバラヤ(Shivalaya)1790m→バンダル(Bhandar)2190m
 
昨夜の大雨は、朝には止んでいた。
途中で降りませんようにと願い、7:50に宿を出る。(←遅っ!)
 
シバラヤの町を出る前にツーリストオフィスの前を通りかかるので、ここで1回目のパーミッション代2,000ルピーを支払う。
US$20でもいいみたいだけど、レート的にはルピーの方がお得。
 

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昨日の反省を活かし、出会う人出会う人に道を尋ねながら進んでゆく。
シバラヤの町を出ると、さっそく階段。
 

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今日は峠越えの日なのだけど、こんなに早々になんだ。
 
とにかく階段。ひたすら階段。
 
途中で振り替えると、シバラヤの街並み。
昨日はあの山のどこかを彷徨っていたのか...。
 

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階段階段で肉体的には辛いのだけど、途方もなく彷徨い続ける精神的辛さに比べたらなんてことない。
真っすぐ正しい道を歩ける事の素晴らしさ。
 

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まだまだ登り続けているのだけど、山の一部が段になっている風景が美しい。
(そして風景を美しいと楽しめる心の余裕!)
 

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階段を登り切ると、こんどはひたすら土の道。
 

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途中で民家の少女に、バンダルはこっちでよいのかと尋ねると、このまま少し進んで左だと言われる。
 
少女の言う通り、少し行くと分かれ道があった。
よし、ここを左だね。
 
しばらく行くと、昨夜の大雨の影響からか川が増水して道を塞いでいた。
 

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なるべく浅そうな個所を辿って慎重に。
...と思っていたんだけど、途中で浅瀬なんてなくなったのでズブズブと足首まで豪快に浸かる。
 
はぁぁぁ。。。
 
しかし、なにか様子がおかしい。道を間違えている予感。
 
途中でバイクが通りかかったので聞いてみると「違う」と言われる。
 
・・・・・・。
 
今日もか....。
 
すると、バイク乗りの彼が乗せていってくれるという。
 
一瞬、とても迷った。
だってトレッカーがバイクに乗るなんて、反則じゃない?
ズルくない??自分の足で歩いてこそじゃない???
 
だけど乗ったよね。有難く。そんなプライドを全うするメンタルは残っていませんもの。
 
バイクに乗って数秒後には、「乗って良かった」と感じていた。
こんなヒマラヤの山中をバイクでツーリングできるなんて!楽しすぎ!
 
バイクは、私が今一生懸命に歩いてきた道のりを戻っていく。
 
戻る戻る。どんどん戻る。
 
え~~~~?どこまで戻るんだい???
 
...と思っていたら、先ほど少女が左だと教えてくれた分岐点に着く。
「こっちがバンダルだよ!」と言い残し、バイク乗りは爽やかに去っていった。
 
1人目の救世主っ!ありがとうっ!
 
え...というかここは左じゃなかったの...?
「レフト」って「左」だよね?え~??
 
これは今回は私悪くないぞ!と自分を慰める。
 
そして、また一人で黙々と歩く。
 
間もなく出会った少年たちに、バンダルまであと何分くらいか尋ねる。
「3~4時間だよ!」
「...あ、ありがとう。」
 
何分か尋ねたのに、何時間で返答されたぜ。予想外。
40分くらいかな~なんて、勝手に思っていたのに。
 
先ほどからパラパラと降り出していた雨は、本降りになっていた。
あと3~4時間もかかるとの事なので、ウィンドブレーカーなどを着込んで臨戦態勢。
 
先ほどは川で足がずぶ濡れになるし、雨に降られて鞄も身体もびしょびしょだし。
 
昨日とは違った意味で、本日の私もドロドロ。
 
今日はバンダルで宿泊かな。その次の町まで行く予定だったのに。
そもそも、バンダルは昨日の目的地だった。
1日で行こうと思っていた場所に、2日もかかっている。
1ヵ月で戻ります!なんて宣言しておいて、こんな牛歩じゃ2ヵ月くらいかかるんじゃないのかな。
 
それにしても、昨日今日と全く楽しくない。
思っていたのと、全然違う。
まだ2日目なのに。
歩き続ければ、楽しくなるんだろうか。
いや、そうは思えないな。
 
道の心配と荷物の重さを気にするだけの山歩き。
 
つまらんっ!
 
2日目にして早々に心が折れてしまった私は、次の町でポーターを探そうと決意した。
それは「甘え」ではないよね?だって私より身体の大きな外国人男性も、ガイドやポーターと一緒に歩いているよ。
 
そんな事を考えながら黙々と歩いていると、ハイテンションなネパール人に出会う。
しばしの会話の後、「荷物持つのを手伝うよ!」と神様の様な申し出をされた。
 
息も絶え絶えに、一応聞いてみる。
「は...はうまっち...?」
 
すると、彼は笑いながら「そんなのいらないよ」と言う。
周りにいた彼の家族も、みんな笑う。
 
私...変な事言ったかしら???
 
荷物を置けそうなスペースまでは自力で移動し、そこで彼にバックパックを預ける。
予想より重たかったのか、少し驚かれる。
 
そして私はサブバッグだけを背おう。
 
...え?
あれ??
あれれ~???
 
私、何か荷物を置き忘れてないか?
どこかにカメラ忘れた?
エストポーチ、ちゃんと腰にある?
 
今私の身に起こった出来事が信じられず、いろいろ疑ってみる。
 
しかし、大丈夫。荷物は全部手元にある。
 
バックパックと引き換えに私の背中に来たサブバッグがあまりにも軽すぎて。
私は今手ぶらなんじゃないかと思えるほどに。
 
荷物が少ないって、こんなに楽なんだ。
 
道の心配も荷物の重さの事も考えず、純粋に山歩きを楽しむ。
難しい道に差し掛かっても、どこに足を運んで越えようかと考える。
ひたすらに「山歩き」の事だけに集中できる。
楽しい。なんて楽しいんだ。
 
そう!これだよこれ!私が望んでいたのは!
 
それにしても、荷物が少なくても難儀する道があるというのに。
あんなに重たい荷物と共に、よく今日までやってこれていたな。
無謀だったとしか思えない。
 
彼と彼の家族と一緒にバンダルを目指す。
彼は私の荷物を背負いながらさらに、1歳数か月になるという娘を肩車している。
 
ようやく、デオラリ峠の頂上に到着。
ここで彼らと共にランチ休憩。
 

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ホットケーキとホットミルクティーで200ルピー(200円)。
 
ここは、標高2740m地点。
立ち止まっていると、結構肌寒い。
ホットティーが身体に染み渡る。
 
ここデオラリも、地震の影響を受けて現在修繕中なのだとか。
カトマンズからは大分離れた場所なのに。そんなに広範囲の大地震だったんだ。
あちこちにUNHCRの布が被せてある。
 

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一度は止んでいた雨が、再び降り始める。
 
デオラリ峠から30分ほど下った場所に、バンダルの町はあった。
 

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本日の宿も、掘立小屋みたいな部屋。
ゲストハウスというよりは、山小屋みたいな気分で泊まればいいのかな。
200ルピー(200円)というから激安だ。
 

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ここまで荷物を運んでくれた彼に、ポーターの相談をした。
ここまでの道すがら、ガイドやポーターの友だちもいると話していたから。
 
初めは、1日1,500ルピーと言っていた。
ポーターの食費と宿泊費も込みかと聞いたら、宿泊費は別だという。
 
う~ん、この値段で全て込みだったら申し分ないのになーと思っていたら、
なんと1日1,000ルピーで全て込み、20日間で20,000ルピー(20,000円)はどうかと提案される。
あとは最終日に5,000ルピーほどチップを払ってとの事。
何度も確認したけど、全て込み。
「私が払うのは、全て込みで25,000ルピーオンリーでいいんだよね?」
 
カトマンズで出会ったナラヤンは、食費・宿泊費は別でポーター代$25/日と言っていたのに。
 
しかしナラヤンは、私の行程だと25日間くらいと言っていた。
ペースが遅すぎて20日間以上かかっても問題ないか、一応確認しておいた。okみたいだ。
 
明日の朝6:30にまた会おうと約束して、彼は娘と一緒に去っていった。
本日2人目の救世主っ!ありがとうっ!
 
宿では、「人生初・バケツシャワー」を体験する。
その名の通り、バケツに汲んでもらったお湯を桶ですくって頭や体にかける。
しかも、その現場はトイレ。
 
日本でこのシャワーを案内されたら、絶対に受け入れられないだろうな。
それがこの環境だと、すんなりと受け入れている自分がいるから驚き。
 
この旅で、「日本では決して役に立たないであろう謎のバイタリティ」が身についている気がする。
 
夕食には、モモを頼んだ。
カトマンズでリピートしていた、チベット料理。
 

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う~ん、やっぱりおいしいよ。
カトマンズでは、「旅先の興奮の影響で気持ちが盛られているのかな」と思っていたけど。
もしかしたら、環境のせいとかではなく純粋に美味しすぎる食べ物なのかもしれない。
 
日本に、チベット料理のお店とかあるのかな~。